モックドイツにやってきた。その2
小さな違いにウーンとして、モヤっとして、ハッとして、ホッとして。
なんだか知らんがそんな日々~。
ドイツのフォー
ドイツにはベトナム料理屋さんが沢山ある。
冷戦時代に沢山のベトナム人が出稼ぎに来たのが由縁だそう。
日本食レストランは高いし、私は日本人なので外国人が経営する日本食レストランでのちょっとした味のおかしな点も気になってしまう。※もちろん美味しければ何人がやっていてもいい。
なにより本物の日本食レストランはそう沢山はない。
その点ベトナム料理はいい。
パンやチーズ、ソーセージやトマトの味に飽きた時、
ベトナム料理の優しい味がほわわ~んと私を癒してくれる。
ベトナム人が食べたらどう感じるか分からないけど、幸い私には細かな違いが分からないので純粋に楽しめるんだ。

フォー。これで800ユーロくらい。ちょっと高いね。
そう言いながらも
この写真のフォーにはレモンが付いてこなかったのは残念だった。
ベトナムならここにレモンを絞って入れる。
爽やかな味。
めっちゃ美味い。
こっちの人にはあんまりウケないのかな。
リトル・チャイニーズ?
たまたま中華料理の店の前を歩いていた。
すると向こうから白人男性(50代くらい)が歩いてきた。
すると彼がすれ違いざまに叫んだ。
「Hey little Chinese!!!!!」
ん?
彼の後ろに続いて歩いていた彼と同年代くらいの女性2人は笑った。
私は自分のことを言われたのか、中華料理屋について話してたのかよく分からなかったので何も答えなかった。
帰ってから彼にそのことを話すと、たぶんモックについて言ったのだと。
ふーん。

毛が生えてる植物
歯が抜けたら
以前ベルリンで『万引き家族』という映画を彼と一緒にみた。
あるシーンで子供の歯が抜けたので屋根の上に投げるというのがあった。
私は懐かしいな~と思うのと同時に、これ絶対ドイツ人意味分かんないだろ~と思った。(解説になりそうなシーンも無くただ屋根の上に投げただけ)
映画を観終えて「あのシーン分かった?」と彼に質問すると
意味が分からないというよりそのシーンすら覚えていなかった。
誰かが、
どんなに日本が好きな外国人とでもきっと、日本人が誰かと一緒にある景色を見て何故だか胸がきゅんとして、言葉にせずとも何となくそれを共有できる、みたいなことは難しいだろうね、そこに育ったた者同士が共有できる感覚。
というようなことを言ったときに
この万引き家族を観た時のことを思い出した。
あの映画を観たドイツ人の友人はいい映画だったよ、と言っていたけれど
日本で長く生活したことがある人とそうでない人
あの映画の1シーンひとつとっても
全然感じ方が違うんだろうな。
もちろん私も同じく
ドイツ人の胸キュンポイントを盛大にスルーしているだろうし、
彼も私とそのワビサビを共有できない感じにもどかしさを感じることがあるのかもしれない。

ケルンで買ったスペイン産の柿。めちゃ甘い。
ところで私がアリに
「歯が抜けたら屋根に投げるんだよ。下の歯は上に真っ直ぐ生えるように屋根の上に、上の歯は下に真っ直ぐ生えるように縁の下に」
と説明した後彼がこんな話をした。
「ドイツでは歯が抜けたら窓辺に置く。するとその子供が寝ている間に歯の妖精が来て歯を持って行く。代わりにそこにはお菓子が置かれている。」
歯の妖精…(笑)
世界の『歯が抜けたら…』の話
集めてみたいな。